Computer Numerical Controlの略。
機械工作において工具の移動量や移動速度などをコンピュータによって数値で制御することである。同一の加工手順の繰り返しや、複雑な形状の加工を得意としており、今日では多くの工作機械で採用されている。
CAD/CAMプログラムと連携することで設計段階から製造までの高度な自動化が可能となっている。CAD/CAMプログラムが生成したファイルを特定工作機械の操作に必要なコマンド列に変換し、CNC工作機械にロードして製造を行う。日本ではNC旋盤やマシニングセンタを中心として加工手順の記述に「Gコード」と呼ばれる一種のプログラム言語を用いるのが主流となっている。
制御ソフト(Mach3、GRBL系、LinuxCNCなど)が違っても、Gコードの基本は共通だ。卓上CNCでまず覚えるのは次のあたりになる。
G0 早送り移動(切削しない移動)G1 切削送り移動(Fで速度指定)G2 / G3 円弧補間(時計回り / 反時計回り)G17 / G18 / G19 XY・XZ・YZ平面の選択G20 / G21 単位(インチ / mm)G90 / G91 絶対座標 / 相対座標M3 / M5 スピンドル回転ON / OFF、Sで回転数指定M30 プログラム終了手書きで覚えるより、CAD/CAMが出したコードを1行ずつ読めるようになっておくと、トラブル時にどこで止まったか分かる。最初に確認するのはG21(mm)と原点の扱い(G54などのワーク座標系)だ。
一般的な個人向けCNCは3軸のタイプが主流。3軸とは、水平方向のX-Y軸、垂直方向のZ軸に加え、切削用のドリルの刃を回転させるスピンドルが備わっているものである。
3軸のCNCには冒頭の写真のようなボール盤にX-Y-Z軸の自動可動機構を追加したようなものと、以下の写真のように門型の構造でX-Z軸とスピンドルを支えているものがある。
他に、4軸のタイプ(3軸の平行移動軸に加え、回転という軸を加えることで、円柱状の材料表面に切削加工できるもの)、5軸のタイプ(回転軸が鉛直方向にもう一面加わることで全方向から切削加工できるもの)がある。
参考までに、卓上CNCの5軸タイプを以下に示す。
5軸は可動方向が多いため、基本的には小体積のものしか加工できないことを念頭に置く必要がある。
機械の特性上、精密加工を要求されることが多いため、基本的には剛性が高くなるように設計されているものが多く、価格、送料、重量それぞれが割高になりやすい。
他にも、スピンドルモーターのトルクが高ければ高いほど切削速度が上げられたり、リニアガイドを利用することで剛性と静音性を高めているものもある。(切削音が大部分を占めるのでメリットは剛性)
価格帯は1万円程度から数十万円程度が家庭向けの製品で、大半は中国製のものである。
1万円程度のものは3Dプリンタ出力の部品とアルミフレームを用いた組み立てキットになっており、構造の理解とともに切削の一端を楽しむことができる。
性能としてはラジコン用モーターのスピンドルなのでお察しの通りで、本体に剛性もなく、軟金属の表面に彫刻をする程度が加工の範囲である。
木材やMDFであれば時間さえかければ切削することもできるが、手加工のほうが早いというレベルである。
同じ「CNC」でも価格差が大きいので、見るべき点を絞ると失敗しにくい。
CNCは、ざっくり以下の構成で成り立っている。
①ハードウェア(筐体)
②ハードウェア(スピンドル)
③ハードウェア(コントローラ(制御基板))
④インターフェース(PCとの接続方式)
⑤ソフトウェア(制御ソフトウェア)
制御ソフトは大きく分けて、Mach3(Windows・歴史が長く情報が多い)、GRBL系(Arduino互換基板・安価で改造しやすい)、LinuxCNC(PC+パラレル/メサ基板で本格的)の3系統がある。中華CNCはMach3+パラレルポートの構成が多いが、筐体だけ流用して制御系をGRBL系やLinuxCNCに載せ替えると、部品の入手性と改造の自由度が上がる。
多種多様なCNCが存在するが、上記の構成要素の中でオリジナルで他では手に入らないもの、オープンソースなもの、汎用規格で決まっている物などある程度共通化されている部分がある。そのあたりを見抜いて購入することで、改造、修理などが楽になる場合がある。
ハードウェア自体にカスタマイズが加えられるように構成されているキット。各軸のレール長などを自由にせってすることができ、スピンドルにも市販のルーターを使用することができるため、非常に汎用性が高い。
中国で大量に出回っているCNC。スピンドルも500Wのものなのでパワーもあり、全体的な作りは悪くない。剛性はそこそこだが、精度的にはお察しなので修理、改造は必須。Mach3を使うため、いまだにパラレルポート仕様のものが出回っているが、USB変換アダプタがついてくる場合もある。制御系がコピー品だが信頼できるMach3のほうがいいのか、オープンソース系のほうがいいのかで意見が分かれそう。
個人的には筐体のみを流用して、制御系をオープンソースに入れ替えると幸せになれる気がする。
中華CNCは大小2台保有しているが、粉塵をまき散らすのでメインでは使用していない。
個人的に当時興味があってクラウドファンディングで購入したEVO-ONEの改造機がメインマシン。
当時、ほぼ同時に売られていたこのX-CarveのInventablesが販売しているCarveyとかなり悩んだが、改造のしやすさやパーツを想像するとEVO-ONEが有利だったし、結果的にいい方向に転んでいる。改造の経過などはこちらで。
そのうちこっちにまとめ直す予定。
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